2024年9月19日(木)をもちまして、メンダコ科の一種の展示を終了いたしました。
「メンダコを採集しました!」の一報が入ったのは 9月6日(金)のこと。当館と共同研究をおこなっている FullDepth の方からのご連絡でした。
駿河湾の水深約 600mを水中ドローンで調査している際に採集したとのことです。
急いで受け取りに行ってみると、確かに“耳”のような鰭がありますが、大きさや色や質感、眼の形態など、いつも底曳網漁で採集しているメンダコとは異なるように思えます。
メンダコより透明感があり、小型です。眼の大きさや“耳”とからだのバランスもメンダコとは異なるのです。
日本近海に生息するメンダコの仲間には、オオメンダコ、メンダコ、オオクラゲダコ、センベイダコが知られ、それらの幼体の可能性もあります。
一方で、駿河湾には主にメンダコやオオクラゲダコが分布していますが、普段メンダコを採集している海域や水深とは今回の出現海域が異なるので、その観点からも別種の余地が残されます。
今回まずは「メンダコ科の一種」として展示を開始し、より詳しく調べることにしました。続報にこうご期待!
メンダコそのものではないかもしれませんが、“深海のアイドル”の例に漏れず、“耳”の生えた姿のかわいさときたら、ややもするとメンダコ以上!?かもしれません。
ぜひその姿を直接見にいらしてください。
※短期間の展示になる可能性があります。ご了承ください。