本日、17日より深海コーナーでお目見えした、一風変わった生物を紹介しましょう。
“えのすい”のある相模湾の水深 200~ 600mの深海に棲んでいる、見た目はもうトゲトゲのカニ、まさに毬栗の様な「イガグリガニ」です。
毬栗のようなカニというわけで「イガグリガニ」なのでしょうが、実はこのイガグリガニはカニではなく、なんとヤドカリの仲間なんです。
見た目はカニに見えるイガグリガニが、どうしてヤドカリの仲間になるのでしょう。
では、このイガグリガニをよく観察することでその答えを探してみましょう。
カニといえば、たくさんある脚が特徴的ですから、脚に注目して見ていきましょう。
まずは、カニにもあるハサミの数は 2本( 1対)あります。
これは、カニと同じですね。
続いて、歩く脚はどうでしょう?
1本、2本・・・5本、6本、全部で歩く脚は 6本です。
確か・・・カニの仲間の脚の数は、世界一大きなカニ「タカアシガニ」と思いだしてみると・・・、脚の数は 8本ですね。
ということは、イガグリガニはカニの仲間であるタカアシガニとは歩く脚の数が、合いませんね。
そう!
脚の数で簡単にカニとの違いが発見できましたね。
この脚の数がヤドカリの仲間である証拠というわけです。
これは、余談ですがこのイガグリガニはタラバガニ科に属しているので・・・タラバガニも実はヤドカリの仲間になるんですよ!
みなさん、見た目はイガイガのカニなのに、ヤドカリの仲間のイガグリガニの脚の数を数えに来てみてはどうですか?
トゲトゲの体から、チラッと見える小さな眼もとてもかわいいところもおススメです。
イガグリガニの他にも、深海の入り口に棲む生き物たちも飼育展示を始めました、こちらも合わせて見に来てください。