2024年06月15日
トリーター:西川

ミヤコイシモチの産卵

太平洋 暖かい海で展示しているミヤコイシモチが卵を産みました! この水槽に仲間入りしてからまだ 1か月だというのに環境に適応するのが早いです。

ミヤコイシモチミヤコイシモチ

ミヤコイシモチは大きさが 5~6㎝程度の小さな魚で、群れをつくって生活をしています。体色は一見地味ですが、透き通っているひれや黄色い口先など魅力もあります。
そんなミヤコイシモチは、メスが産んだ卵をオスが口の中でふ化するまで守るという特殊な繁殖生態を持っています。メスが産む卵の数は 4,000~ 5,000個、たくさんの卵を口の中に入れて 12~ 13日の間守り抜きます。この期間、卵を外敵から守るだけではなく、たまに口をぱくぱくさせて新鮮な海水を送りお世話までするんです。

口の中で卵を守るミヤコイシモチのオス口の中で卵を守るミヤコイシモチのオス

どうですか。通常時のミヤコイシモチと比べて口の下辺りが大きく膨らんでいるのがわかると思います。普段、雌雄を区別するのは難しいですがこうなるとはっきりとオスだとわかります。ミヤコイシモチは繁殖に関する情報も収集しやすい種です。ただ、大きな水槽では 5㎜以下のふ化仔魚を育てることは難しいのでバックヤードで繁殖にチャレンジしようかなと思います。この調子だとこの後も何度か産卵すると思いますので、口先をよく観察してみてください。

太平洋

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