年の初めは、アザラシの数をかぞえることから始まる。もちろん、朝の動物の見回りではない。
日本動物園水族館協会では、全国の動物園、水族館の飼育動物に番号を付け管理している。動物の戸籍台帳だ。ゴマフアザラシは新江ノ島水族館が担当し、今は私がとりまとめ役で、その前年の 1月1日~ 12月31日までの増減を、この時期に調べているということだ。
日本ではおよそ 50園館で、ゴマフアザラシを 250~ 270頭飼育しており、当館には 5頭のアザラシがいる。
ゴマフアザラシの長寿記録は、野生個体で推定 38才だ。当館にいる、アザラシのオス、メス各 1頭は今、飼育下生まれ 30才だ。この春、ともに 31才になる。飼育下生まれの記録更新中だ。
調査の締め切りも近い、先を急ごう。