2008年05月01日
トリーター:足立

五月蝿い!うるさい!

きょうから 5月に入ったので、この機会に、前々から気になっていた「五月蝿い」の語源について調べてみました。
まず、読みの「うるさい」から。
「うる」は、心を意味する「うら」の変化形の「うる」であり、「さい」は、狭いことを意味する「さし」からきているそうです。
何かあって心が乱れ、気持ちが閉塞状態になることが、「うるさい」ということなのだそうです。なんだかとても、深刻な心理状態のようですね。ふだん自分が「うるさい」を使っている状況よりも、ちょっと重い感じがします。

次に漢字の「五月蝿い」ですが、ただでさえうっとうしい 5月に、蝿がぶんぶん飛んでいるのは、確かに五月蝿いですね。
あれ、5月ってさわやかな季節なんじゃない?と思われたみなさん、ここでいう 5月は旧暦の 5月なので、実際は梅雨真っ只中。気温も上がり、雨がしとしと、湿気も多く、いろいろ腐りやすく・・・ 。
確かにそんな状況で蝿にしつこく飛ばれたら「うるさーい!」と怒鳴りたくなりそうです。こちらの方が今使っている状況によく当てはまる気がします。

に、しても、ハエは、ぶんぶん飛ぶものと決まっているのに、それを持ってきて、「うるさい」の漢字に当ててしまうとは、ハエにとってはちょっとおもしろくない話かもしれません。
いったい私たちは、ハエについてどれだけのことを知っているでしょう?
あることのほんの一部しか知らない、あるいはほとんど何も知らないのに、なんとなくの先入感でイメージを固めてしまうことは、実はよくあることですが・・・ 。
水族館の生きものだけを例にとっても、はじめから、「怖い」「気持ち悪い」「獰猛」といった、マイナスのイメージを持たれているものと、逆に「かわいい」「カッコイイ」「きれい」といったプラスのイメージをもたれているものとがあります。
私が特に力を入れて取り組みたいのは前者の方で、きちんと紹介することで、ただ単に「怖い」だけではない何か、「気持ち悪い」と感じるのは何故か、「獰猛」なのは何のためかを知ってもらい、彼らマイナス軍団にも、ちょっと親しみを感じて欲しいなと思うのです。
どうしても「生理的に受け付けません!」という場合もありますが、これに関しては、残念ながら私には対処する策がまだありません。
まあ、好きなものがたくさんあるほうが、人生楽しいんじゃないかなーなんて、とやかくいわれたら、やっぱり「五月蝿い」ですか?

五月蝿い?アカクラゲ集合!五月蝿い?アカクラゲ集合!

クラゲファンタジーホール

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