2009年09月13日
トリーター:植田

新しい外来動物


先日の大潮の日に江の島周辺に海産の外来動物の観察に行ってきました。
その目的は、最近日本にやって来た外来種であるココポーマアカフジツボについて、某新聞社の記者の方が実物の生息しているところを取材したいとの申し出があり、その同行をするためでした。

日本国内の挙動を追跡されている千葉大学の山口寿之教授によると、このフジツボの元の分布地は中米パナマあたりの太平洋岸で、日本では 2000年に東京湾内の川崎市の海岸で初めて見つかったやや大型のフジツボです。
日本には以前からこの種類と同じ「属」に属す、アカフジツボやオオアカフジツボが生息していますが、東京湾内などの一部の海域では本種が日本に以前から住んでいた同属種に取って代わって住みついているところもあるようです。

江の島でも、昨年このフジツボを初めて観察し、そのようすを山口先生に伝えたところ、記者の方の現地取材となったわけです。
今後も江の島周辺で本種が他の海域と同様に、在来種に取って代わって行くのかどうか、注意して観察を続けて行こうと考えています。

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