みなさんこんにちは。
えのすいトリーター(飼育係)の櫻井です。
今回はクサフグに関するお話です。
砂地で投げ釣りなどをしていると、外道としてよく釣れ、ちょっと迷惑な魚として有名かも知れませんね。
釣りの外道とはいえ、めちゃくちゃかわいいんですよ。
釣り上げられると、ぎゅっ、ぎゅっと音を出し、お腹をぱんぱんに膨らませます。
ぱんぱんすぎて身動きが取れません。
うっかりしていると胃に空気や水を溜め込んでいると思われがちですが、フグは胃のない無胃魚なので、正確には、空気中では膨張嚢と呼ばれている腸の一部に空気を溜め込んで膨れているようですね。
水中で膨れる時は水を溜め込みます。
さてこのかわいすぎるクサフグ、毎年6月に産卵期を向かえ、江の島でもものすごいクサフグの産卵光景を目の当たりにすることができます。
浅場にわーいっと集まってきて、産卵・放精が始まり、辺り一面真っ白になります。
そして、浅場どころか陸に乗り上げてぴちぴちしているクサフグたち・・・。
このような頑張りから 4か月。
今時期釣れる 1センチにも満たないくらいのかわいいクサフグは、まさにその時の子どもたちでしょう。
投げ釣りで、この外道クサフグが釣れても、コンチクショーと思わないでください。
やさしく針を外し、リリースしてくださいね。