~フジテレビ月9ドラマ「流れ星」放映中 新江ノ島水族館が主人公の勤務先という設定になっています~
予備水槽室で。
柏原「川本さんは千鶴さんと漁港っすよ。」
水族館近くの漁港。
川本たちトラックを漁港に乗りつけ、ちょうど漁師さんから魚をもらって積み終わったところらしい。
漁師さんから、「○○丸だけど、○○○が入ったから、要るんなら取りに来て。」という電話がかかってくることはよくある。場合によっては、「タル 2個もってきて」とか、引き取りの際の入れ物の指定までされる場合もあり、そうするとこちらは、どんなサイズのものが何匹ぐらい入ったのか、ある程度想像がついたりする。
さて、「漁港」は、クラゲの採集場所でもある。
生きものの採集というと、きれいな岩場や砂浜などを思い浮かべるかもしれないが、クラゲに関しては、「漁港」はメインの採集場所だ。採集しやすいのだ。
クラゲの採集には、長い柄のついた網を使っている。クラゲが岸壁から遠い時や、干潮で海面が低い時にも採集できるからだ。
たとえ、上から見てクラゲの「ク」の字も見えない場合でも、あきらめない。水の中に網を沈め、何往復か岸壁の上を歩けば、小さなクラゲや透明なクラゲが(ほぼ)必ず採れる。
何にも見えないのに、長い網を持って漁港の縁を歩いている人がいたら、それは多分クラゲ関係者だ。角っこや吹き溜まりを見つめていたら、かなりの高確率だろう。
きっと、こんな日もある。
川本「おい、健吾知らねえか?」
柏原「健吾さんはまた漁港っすよ。」
千鶴「マメよねえ。でも健吾君の地道な採集のおかげで、展示水槽、結構助かってるのよねえ。」
川本「お前も、見習ってもっと行け。パシっ(柏原の頭を叩く)」
柏原「いてっ。そういう先輩もっ、いてっ、いてっ・・・」
場面転換。水族館近くの漁港。
健吾が黙々と、網を引きながら岸壁を歩いている。
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