先日、巨大アナゴのいる“旬の水槽”で掃除をしていたら、アジを釣るためのコンニャク針という湾曲した釣り針を見つけました。
「針掛かりしたアジでも、横取りして食べたのかな・・?」
その数日後、今度は大きな釣り針が落ちていました。
「これは...、釣った時に飲まれたやつだ!」
一か月しか経っていないのに、メッキされていない安価な針は、表面がガリガリに劣化して、砂粒が固着していました。(しかし、釣り針のチモトに直結したスナップ付き寄り戻しという金具はピカピカでした。)
実は、水槽の底に釣り針が落ちていることは稀にあります。
飼育中の魚が吐き出したか、排せつしたかで、体内から出てきたものです。
飲み込んだり、喉の奥に刺さって取れなくなった釣り針でも、しばらく(数日~数か月)経つと、自然と吐き出す例が知られています。
おそらくは、刺さった部分の肉組織が崩壊し、ゆるんで抜けたか。
また、その後に再生して行く過程で、釣り針が押し出されてしまうのでしょう。
魚類の多くは鰓(えら)を使って餌とゴミを選れる能力をもち、さらに水中なので私たちのするブクブク(口ゆすぎ)技も使えますが、それにしても器用に出すものですね。
私も子供の頃、釣り針を完全に飲み込まれてしまい、「ゴメンナサイ!お手上げ!」状態のネズミゴチを持ち帰って飼育、数週間後、吐き出された釣り針(流線6号)を見つけて、
「あの時、無理をしなくて良かった・・。」
と、胸を撫で下ろした経験があります。
よく見る魚ですが、当時は大切に持ち帰って、人工海水で飼ったんです。
話は飛びますが、ネズミゴチって飼うと大変かわいい魚ですよ。
海底を這っているような魚ですが、飼い主と眼が合うと、腹びれを使って、立ったり伏せたりしながら寄って来ます(何となくプレーリードッグみたい?)。
「餌くれー!」
という時には、目立たない胸びれをバタバタさせながら“吊るされた人”みたいな格好で、不器用に水面まで上がってきます。仕草が何ともいえません。
さて、最近は巨大アナゴたちも慣れて水面まで上がって来ます。
丈夫で餌もバクバク食べますので、もっともっと大きくなって欲しいです。
関連日誌
[2012/ 06/ 13 超巨大アナゴを釣る]
[2012/ 07/ 09 いざリベンジ]
[2012/ 07/ 13 “巨大アナゴ”展示中!!]