蛇の目、虎斑、偽黒、大錨、禿、真・・・。
脳もない、心臓もない、目もない動物。
いったいなんでしょう?
答えはナマコ。
漢字では「海鼠」と書いてナマコと読みます。
古くは、古事記にも登場していますが、
・・・問言汝者天神御子仕奉耶之時。諸魚皆仕奉白之中。海鼠不白。爾天宇受売命。謂海鼠云。此口乎。不答之口而。以紐小刀。拆其口。故於今海鼠口拆也。・・・
海の生き物たちが、神に仕えるかと問われ、魚など多くの生き物たちは「仕えます」と答えたのに、ナマコは黙っていたので、罰として口を切られてしまった、というような内容です。ちょっと可哀そうな役です。
英語では何というかというと、Sea cucumber海のキュウリ、時にはSea sausage海のソーセージだそうです。お! 中国語では「海参」海のニンジンだそうです。
ジャノメナマコ、ニセクロナマコ、オオイカリナマコは太平洋コーナーの暖かい海の水槽に、トラフナマコは、テーマ水槽に、ハゲナマコの仲間は、深海Ⅰの水槽に、そして、マナマコはタッチプールにいて、触れます。そのほかにも、魚名板はなくとも、ナマコがひっそりと暮らしている水槽がいくつかあります。