“えのすい”で展示しているクラゲの多くは、バックヤードでポリプからエフィラやクラゲを遊離させ、展示サイズまで育て上げています。成長のスピードは、やはり種類によって違ってきます。飼育環境によっても変わってきますが、例えば、ミズクラゲでいうと、エフィラから子クラゲサイズまでになるのに約 3~ 4か月、ある程度のおとなサイズになるのに約半年くらいかかります。なかなか時間がかかるものなんです。
また、通常の飼育方法で、特に手間暇かけずともぐんぐんと育ってくれる種類もいれば、なかなか育たず私たちを悩ませる種類もいます。生き物相手はこれが大変なところであり、面白いところでもあるのかもしれません。目をかけすぎてもかけなさすぎてもダメで、絶妙なバランスとタイミングが大事になってきます。こういうところに経験値が活きてきます。
なかなか育たない種類を育てているとき、毎回、本当に海はすごいなと思い知らされます。数㎜のものから何mにもなるものまで全てに対応する豊かさ。これを目指したいものの道のりは長いです。
今回、少し目をかけたクラゲを紹介します。コンパスジェリーです。
まだまだ成長段階ですが、ようやく展示にいけるかなという大きさまできたので、ちょっとフライングして、クラゲサイエンスで展示しています。
コンパスジェリーは、大きくなると、その名の通り、羅針盤模様が出てきます。