2024年08月23日
トリーター:今井

イカタコ同居水槽 2024

先月より展示を始めたアオリイカ( 2024年7月23日 アオリイカ もうすぐ展示します! )が順調に飼育できるようになりましたので、イイダコを同居(混養)させることにしました。
以前( 2021年10月11日 イカタコ同居中(イイダコ編)2022年05月21日 イカタコ同居水槽の仲間たち )にも試してきましたが、アオリイカとは初めてです。

時期的にも夏場の育ち盛りでの混養は、食害の恐れがありますので心配です。
バックヤードでは時間ごとに白板にチェックを入れて、イカとタコの給餌状況が把握できるようにしています。

イイダコは、秋に繁殖のために沿岸の浅瀬に集まってくるので入手はしやすいのですが、水槽内でも繁殖行動をとるため、やがて寿命を迎えてしまいます。そう展示期間が短くなってしまうのです。
そこで、今回は「東京海洋大学」にご協力いただき、実験に使用するために人工繁殖させた若い個体を展示することができました。本当にありがとうございます。
イカもタコも若い個体なので、展示期間も長くご覧いただけそうです!

ちなみに、アオリイカの方は小麦色の地肌に青いスポットが目立つ体色になりました。これは長日照明をしているためかも知れません。
実は今年の春に育てたコウイカの成長に紫外線が関わっているようだと、新人のMさんの言葉にヒントを得て、若いアオリイカにて長日照明の実験を始めてみたのです。

長日照明とは、昔からアユでおこなわれているように、自然では昼間の長さが短くなっていく秋を感じて繁殖行動をとり、約一年の寿命を迎えてしまうところを、水槽内にてお日さまがいつまでも照っているように照明時間を長くして、まだ夏なんだなと勘違い?させて成熟を遅らせる手法です。
一年中成魚を活かしておくことができるので、アユを展示している水族館等ではよくおこなわれています。
今回は、イカとタコがともに成熟前の若い個体でしたので、簡単な実験もおこなってしまおうと思っています。

相模湾ゾーン

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