きょうは日本では敬老の日ですね。
「しんかい6500」が海面に下ろされたとき、その後ろの方でマンタが何度もジャンプしていました。
きょうの潜航者は研究者グループの最年長、もしかしたらこの船の中で最年長? みんなで敬いました。
おかげで素晴らしい熱水サイトをいきなり発見。目的のアルビンガイやヨモツヘグイニナがたくさんいました。
熱水を採集し、生物を採集していると、
トラブル発生!
生物採集はスラープガンと呼ばれる機器を使います。
いわば水中掃除機で、掃除機のゴミが溜まるところ(キャニスター)に生物が確保されます。
その生物を採集するホースとキャニスターの間に大きな貝が挟まってしまいました。
ここで貝が詰まってしまったら、生物のサンプリングはこれ以上できません。
パイロットが一生懸命マニピュレータ(「しんかい6500」についているマジックハンド)を操作して詰まった部分を動かそうとしたら!
またさらにトラブル発生!
ホースがキャニスターから外れてしまいました。
もう、きょうは生物サンプルはそれほど望めないとあきらめかけていたその時、「しんかい」のパイロットはなんとマニピュレータでホースとキャニスターを接続!
まさに神業です!
おかげでたくさんの目的とする貝が採集できました。
敬老の日の先生は夜遅くまで、研究対象の生物に囲まれて幸せそうでした。
[きょうの写真]
生物採集器のスラープガンシステム
モーターで水を引いてホースで生物を吸い取り、円い容器の中にある 6つのボトルに生物を確保します。
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。
海洋研究開発機構(JAMSTEC)YK06-13「よこすか/しんかい6500」によるノースフィジー海盆(フィジー)、マヌス海盆(パプアニューギニア)調査潜航