本日はフリーフォールの日です。
フリーフォールはハイパードルフィンのケーブルの“よれ”をなおすために、重りをつけてケーブルだけを沈める大事なメンテナンス作業です。
潜航作業はないため、研究者はきのう得たデータやサンプルをまとめたり、実験をしたりとおもいおもいの仕事をしています。
“えのすい”は船上での生物の飼育を任されているので、水槽のメンテナンスをするほかは、自分のほしいデータをとったり、この航海日誌を書いたりして過ごしてます。
根本トリーターは上がってきた生物をすべて写真に収めるべく、揺れと戦いながらがんばっていました。
わたしはというと、きょうもちょっぴりダウン。
きのうの夜から海が恐ろしく荒れていて、やられてしまいました。
先ほど夕食をとりに行ったら、食堂の窓ガラスに水しぶきが打ちつけられているほどの大荒れです。
薬を飲んで少し休んだら酔いから復活しましたが、船はおそろしいですね。
フリーフォール終了後より、なつしまは次の目的地「日光海山」に向けて南へと動き出しています。
あさっての朝9時到着予定と本来の予定よりすこし到着が早まりましたが、約2日間かけての長旅です。
そのあいだ、おもしろいデータを集めたり、“えのすい”の仕事を片付けたり時間を有効に使いたいとおもいます(酔いに打ち勝って!)。
[きょうの写真]
上/所狭しと水槽が並ぶ低温室。
7つも水槽が置いてあります。
下/写真撮影に没頭する根本トリーター
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。
海洋研究開発機構(JAMSTEC)NT09-05「なつしま/ハイパードルフィン」による伊豆 小笠原弧 明神海丘・北マリアナ諸島海域 日光海山 深海生物調査航海
新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています。