長かった航海も、もう終ります。下船日がやってきてしまいました。この航海は・・・ なんて、しみじみした想いに浸っている余裕なんて無く、朝からコンテナラボは、てんやわんやで大変なことになってました。
下船日=荷降ろし準備、そして水族館へ搬入
ですからね。
荷物のあふれたラボを片付け、生き物を数えながら、「これは北里大行き」「これはJAMSTEC」「これはえのすい」「○○先生用」・・・ などと分けていき、それぞれ袋やビンにいれてパッキングします。
コンテナラボも、低温室も、狭くてたくさん人は入れませんから、1人か2人で全てやらなくてはいけない。しかも、下船まであまり時間もありませんし、手早くやらなくては生物にとってもよくありません。大変な作業です。
パッキングを終えた水槽は水を捨て、きれいに洗います。取り付けていた濾過槽などの機械もどんどん取り外し洗っていきます。
ほかの場所の片付けを終えた学生さんたちが、みんな集まって手伝ってくれました。
わたしは、見た目の乱れなど気にせずどんどん動いていて、途中全身ずぶぬれになり、着替えたりしながらの作業でした。
気付けば、周りにはいくつかの船が。携帯の電波も入っています。
もうすぐ到着です。
なんとかお迎えには間に合いました。
最後に、お世話になったラボをきれいに掃除して、なつしまとお別れです。
えのすいトラックで私たちは急いで水族館へ帰りました。
積んで帰った深海生物たち。船上の小さな水槽から、広めのでき上がった水槽に無事移って、なんだか生き生きし出したように見えました。(きっとわたしのホッとした気持ちがそう見えさせたのでしょう。)
とっても実りある航海で、乗船させていただき良かった!
関わったすべての方に、感謝!感謝!!です。
今回学んだこと、たくさんあります。それは、これから水槽の中につめこんでいきます。
【予告】北嶋水槽近日公開☆
[きょうの写真]
どこへ行っても出会えたユノハナガニ
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。
海洋研究開発機構(JAMSTEC)NT09-05「なつしま/ハイパードルフィン」による伊豆 小笠原弧 明神海丘・北マリアナ諸島海域 日光海山 深海生物調査航海
新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています。