ひらすら北上を続けた「なつしま」は、ようやくJAMSTEC横須賀本部の目の前までやってきました。
もう少しで着岸して本航海はひとまず終了です。
しかし、毎度毎度のことですが、水族館にとっては船から水族館へと生物を運ぶこの時こそが、「頑張りどころ」です。今回は横須賀まで北田リーダーがトラックで来てくれます。それまでにせっせと生物をパッキング(海水と一緒に袋詰め)して、急いで水族館へと運びます。
もう一つ恒例、船の食事について触れておきましょう。
船の食事は一日 3食、とても規則正しいのが特徴です。
時間になると
「♪ピンポンパーン♪食事の用意ができました!」
と放送が流れます。
この独特の放送、実は毎回、船員さんが鉄琴で演奏♪しているのです。なんとアナログチックな、しかし、実にいい響きで癒されます。
毎回の食事は品目がとても多く、ご飯はおかわり自由。船の上では常に平衡バランスを保っているからでしょうか、とてもお腹が減るものです。
今回もたらふくいただきました。ごちそうさまでした。
さて、9回にわたってお伝えしてきた今回の航海日誌はいかがでしたでしょうか。船の上の特殊な暮らしぶり、十分に伝わりましたでしょうか。
この夏、水族館にご来館頂いた際には、私が南国の深海から連れてきた生物たちをぜひご覧ください。
それでは、次回の日誌でお会いしましょう。
[きょうの写真]
上/食堂のスペシャルな鉄琴(てっきん)
下/とても美味しい船内食
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。
海洋研究開発機構(JAMSTEC)NT09-11「なつしま/ハイパードルフィン」による沖縄トラフ・伊平屋北熱水活動域及び鳩間海丘における深海調査航海
新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています。