8月17日
ギバチを求めて串川沿いの畑に来てみた。
ここも以前ギバチが目撃されている場所だ。
用水路はとても小さく幅も 40cmほどしかない。
『こんなところに??』
と思ってようすを見ながら歩いていると、農作業中のおばちゃんに出会った。
「こんにちは、こちらの畑の方ですか?」
「そうだよ~」
「自分、魚を採りに来たのですが用水路に網突っ込んでもいいですか?」
「あー別に良いよ」
「ありがとうございます。ところでこの用水路にギバチがいると聞いたことありますか?」
「ギバチ?さあね、聞いたことないね」
「そうですか、ドジョウとかはいますかね」
「うーん、いないんじゃない?」
「えー、そうなんですか・・・、ありがとうございます」
「はい、どーも」
と残念な話を聞いたけれども、気にせず網を入れる。
用水路は流れが速く、緩やかになっているのは一部だけ。
網を入れると思い手ごたえが!
何か入った!
と思った瞬間、ビョーンと網から飛び出した。
ツチガエルだ。カエルが入るとはさすが畑!オタマジャクシも採れる。
何回か草が生えているところをガサガサやっていると、短い体に口ひげをはやした小さな魚が入った!
ホトケドジョウだ。
絶滅危惧ⅠB類。こんなところにいるとは。
久々の希少な生き物に興奮していると、次の網にはミズカマキリやコオイムシなどの水生昆虫も入った。
コオイムシは絶滅危惧ⅠB類。畑は生き物の宝庫だ。
ヘビトンボの幼虫もここで初めて見た。
ヘビトンボは大きなあごをした恐竜時代の生き残りのような羽のある虫で、その幼虫は孫太郎虫といわれ子どもの疳の虫に効く薬として使うらしい。
大きな牙を備えた芋虫のようでなかなかかっこいい!
水生昆虫なかなか魅力的だ♪
魚より面白いかも・・・ と思い始めたこの頃でした。
つづく
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。