みなさま こんにちは。
きょうで10連休も最後ですね。
当館にも大勢のお客さまがお越しくださいました。ありがとうございます。
そんな繁忙なさ中、私はまったりと(しかし真面目に)相模川の河口に調査に出かけていました。
現地から斜め上を眺めると、川にかかる橋に車がぎっちり並んでいます。
まぁ大変そう・・・。
そこから300mと離れていない私のまわりは、家族連れが楽しむような場所ではないためか、ほとんど人影なし!低い人口密度のなか、孤独を楽しみました。
同シリーズ日誌を書くのは久々ですが、相模川へは暖かいシーズンには 月数回のペースで訪れていまして、ちょっとした報告[研究発表:2018年8月 相模湾の汽水域で確認されたカニ類 -特に北限産出となる希少種の記録について-]もまとめることがかないました。
今回は、前回までの採集日誌において、論文投稿中のために紹介を控えていた種についても、触れたいと思います。
まずは・・・
ヒメヒライソモドキ
一昨年の時点で見つけており、昨年夏に論文に記すことができた希少種です。
今のところ、ここ相模川での報告(つまり私の採集例)が本種の分布北限記録なのです。
オスのハサミの外側だけにフサフサの毛が生えており、眼が比較的大きいという特徴があります。
水底の砂をすくい取り、ネットの上で洗いながら探したところ、大小さまざまなサイズが見つかりました(ということは、越冬に成功しているのでしょう)。
同所にたくさんいるケフサイソガニ類とはもはや、動きや形の「なんだか違和感」で迷わず見分けることができます。
オスであれば水に入れて、毛の生え方をチェックすることで本種と確信できます。
とっても小さいカニですが、ぞくぞく来るカッコよさ!
何とか展示しお見せできないかなと思っています。
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。