みなさま こんにちは。
今回の調査先は東京湾に注ぐ某河川の河口です。
場所は伏せますが、詳しい方は「あそこかな?」と分かるかも知れません。
世間は梅雨で、地域によっては豪雨で大変なところもございますから、細心の注意を払い、危険そうなら無理しないように心がけました。
水中に入るのも止めまして、陸上のカニに絞って観察してきました。
誤解を恐れず言えば、本来の東京湾奥はそれそのものが巨大な河口干潟でした。
現代では残りわずかとなった当地ですら、相模湾の干潟よりはるかに広大です。
何しろ、干潟の端がかすんで見えないのです。
自分のちっぽけさを感じながら、経験を頼りにできるだけ多くの種類を探しました。
まずは草の生えていない、平らな地面から。
よく見ると、引き締まった砂から泥土っぽいところまで変化に富み、すんでいる種類も違います。
真っ先に目についたのはアシハラガニです。
そこかしこに大量にいます。近づくと一斉に走って逃げていきますが、たまに泥に潜ってやり過ごそうとする個体もいます。
せっかくなので撮影。青白い体が神々しい雰囲気です。
実はよく似た種類がたくさんあり、最近は気にして見るようにしています。
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。