2007年06月03日
トリーター:植田

クラゲから有用成分が

きのうの朝日新聞 1面に「エチゼンクラゲに役立ち成分」という見出しの記事が載っていました。
ここ数年日本沿岸に大量襲来し、漁師さんをはじめ海で仕事をする人々の困り者になっているエチゼンクラゲについては、みなさんもよく御存知のことでしょう。
このトリーター日誌でも何度か紹介しました。

そのエチゼンクラゲを何とか有効利用しようという研究がいくつかの研究機関で進められています。そのひとつとして、エチゼンクラゲの体に「ムチン」と呼ばれる糖タンパクが多量に含まれていることが分かったそうです。
このムチンは、納豆、オクラ、ヤマイモなどにあるあのヌルヌル成分と共通のものです。
ヒトの体にも欠かせない物質で、気管や食道をはじめからだの各所に見られ、粘膜を保護する成分として機能し、抗ウイルスや保湿、洗浄などの作用があり、体内での重要な役割が指摘されています。
100kgほどのエチゼンクラゲ 1個体から数十グラムのムチンが取れるようですが、現状はそれにかかるコストが高く、10分の 1程度にコストダウンを図れば、産業化は可能とのことです。

エチゼンクラゲのような巨大クラゲが、大量にやってくることは歓迎できませんが、せめてそのクラゲが何か有効活用されれば、多少の救いとなるでしょう。

エチゼンクラゲエチゼンクラゲ

クラゲファンタジーホール

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