2007年06月29日
トリーター:寺沢

私のカタツムリは左巻き

いうまでもないことだが、カタツムリの貝殻を取ってもナメクジにはならない。
カタツムリも、ナメクジも、巻貝の仲間で、背中に大きな貝殻を持つものをカタツムリ、殻が退化して消失したものをナメクジと呼ぶ。

カタツムリには左巻き、右巻きがいる。区別の仕方は、左手でグーにしたとき親指の方向が左巻き、右手でやった場合は右巻きである。左巻きにはヒダリマキマイマイ、右巻きにはニッポンマイマイ、ウスカワマイマイなどがいる。

カタツムリは雌雄同体で、生殖行動時には体の内から陰茎が出てきて相互に生殖孔に挿入して交尾がおこなわれる。そのため、同じ巻きのカタツムリ同士でないと、交尾ができない。逆巻きの突然変異が小集団になると、別の種に分化しうる、という報告がある。

一方、ナメクジも巻貝としての特徴を遺している。彼らの生殖器、排泄器、呼吸器は、左型では体の左側に、右形では右側にそれぞれ開口している。

梅雨空の下、カタツムリとナメクジのことを考えるのも、あまり悪くない。

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