2009年09月23日
トリーター:石川

ペンギンたちの秋分の日


太陽が真東から昇り真西に沈む。昼夜がほぼ同じ時間となり、この日を境に夜が長くなっていく日。
これは北半球(日本)のお話しですが、ペンギンは南半球の鳥です。

かつて野生からペンギンたちが日本へやってきた際、初年度はシーズンが真逆なので、およそ 1年くらいは北半球(日本)の季節変化に対応する為、年に 2回換羽するなど少なからず影響があったことを記憶しています。

現在でも南極の環境に合わせて春分の日、秋分の日を境に、照明点灯時間や温度管理を変える園館もあるようですが、“えのすい”のペンギンたちは既に 3世代目のペンギンもいて、日本の季節変化に対応し、こちらの夏を南半球の夏として(実際の南半球では冬)生活しています。

しかしその感知能力は繊細で、旧江の島水族館から新江ノ島水族館へ移動した際、屋外施設から屋内施設への引越しで、自然光は取り入れているのですが、何羽かのペンギンたちは換羽期などで若干のずれが出ていたようです。
室温は人工的に調整しているので、日照時間だけでなく、こういったこともペンギンたちは感じ取っているようです。

このところ切り口を変えてはお伝えしていた換羽(羽変わり)の話ですが、9月16日に青いタグの“グー”が最後の1本の羽を抜け落とし全羽の換羽が終了しました。
今年は換羽の始まるのが少し遅かったようで、微妙な気候の変化を感じとっていたのかもしれません。

今は一番ペンギンたちのかわいい時です。
フンボルトペンギンは嘴の付け根周辺、ケープペンギンは目の上あたりがはげてピンク色の地肌が見えるのが本来の姿なのですが、この時期だけはその部分にも羽毛があり、以前お伝えしたように“ぬいぐるみ状態”なのです。それも全羽が・・・。
この時期のペンギンをお見逃しないように!!

そして秋分の日を境に?冬へむけてペンギンたちは次なる行動(恋の季節、子育ての季節)へ入っていきます。

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