2024年08月14日
トリーター:堀内

“えのすい”のハナゴンドウ

前回まではペンギンの話をしましたが、今月はハナゴンドウの「ビーナ」です。
イルカショースタジアムで生活している「ビーナ」は、1988年1月に“えのすい”にやってきました。バンドウイルカたちとも仲良くすごし、元気に泳いでいます。“えのすい”のハナゴンドウは1頭しかいないので、誰でもすぐに「ビーナ」のことを見つけることができると思います。白くて丸い頭が特徴です。

先日イルカショースタジアム裏のホールディングプールで泳いでいる「ビーナ」を見にいくと、今まで見たことのないくらいのすごいスピードで、私の近くにきてくれました。どうしたんだ!?と思い「ビーナ」を見てみると、口先にホッケの切り身をくわえていました。どうやら、ホッケを見て欲しかったようです。口先からペロっと出ているホッケの切り身が舌をベーと出しているようで、とても面白かったです。ホッケの切り身は3枚おろしになっているので本当に舌のようでした。
ホッケの切り身をルンルンで見せにきてくれ、渡してくれるのかと思いきやまたすぐに泳ぎに行ってしまいました。しかし、離れて泳ぎながらも私の方をチラチラ見ていたのでしばらくようすをうかがっていると、今度は口でくわえていたホッケを胸びれに引っかけて近づいてきました。なんとも器用!!私の目の前でときどきプールの中に落としては胸びれに引っかけ直し器用に泳いでいました。
以前、野生のバンドウイルカが海藻を胸びれに引っかけて泳ぐ姿を見たことあります。その時は2頭でキャッチボールをするかのように海藻を渡し合いながら泳いでいました。
もしかしたら、イルカたちの中で胸びれに物を引っ掛けて泳ぐのは遊びのひとつなのかもしれません。
新しい遊びを見つけてビーナの楽しそうな姿を見ることができてとてもうれしかったです。

「ビーナ」に癒やされた時間でした。

イルカショースタジアム

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