2024年08月21日
トリーター:大内

もじゃもじゃはお好き?

イルカやアシカ、ペンギンなどの海獣類はブイやボールを見せるとくわえたり、乗っかってみたりと遊具として遊んだりします。こういった遊ぶという行動は海獣類に限った行動ではないはずと、昨年よりこっそり魚類でも似たような行動をするのではないか?とちょっとした試みをしていました。
相模湾ゾーン 相模湾大水槽は毎朝トリーターが1人潜水掃除をします。だいたい月に1人2~3回ほど潜水掃除の機会があるのですが、私が掃除をする時は魚たちが「興味を持ってくれたらいいな」という想いで試作した人工海草のようなものを入れています。ブイやボールは水中だと浮いてしまうので、沈んで魚たちの視界に入るような人工海草を2種類作って置いてみました。

こんなものが寄ってきそうなんじゃないかと、ナイロン製のロープをほぐしてもじゃもじゃの海草状にしたものと、太いホースを切ったイソギンチャク状にしたもの2種類です。


はじめの1か月は全く見向きをされませんでした。2か月目からは配置を替えてみたりして、3か月目で「ん?何か意識してる?」というような行動がみられはじめました。
行動がみられたのはナイロン製のロープをほぐしてもじゃもじゃ状の海草にしたものでした。

これを置くとどこからともなくコロダイが寄って来て、身体の一部を接触させているのです。たまたまコロダイが居つく場所なのかと思い、モジャモジャを置く位置をかえてもまたコロダイがやってくるのです。コロダイにとって何がいいのかまでは分からないのですが、もじゃもじゃを配置するとその脇にちょこんとやってきて寄り添っているコロダイが不思議とかわいく思えてきます。朝いちでえのすいに来館した時に、運が良ければ見られるかもしれません。運を天に任せ開館直後のえのすいに足を運んでみてはいかがでしょうか?
ちなみにイソギンチャク状の方は未だに見向きもされません。(笑)

魚たちにとって良い刺激になるものを今後も模索していきます。

相模湾ゾーン

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