新江ノ島水族館は、2023年12月より 3年計画で始動した、JAMSTEC主導の D-ARK(Deep-sea Archaic Refugia in Karst)プロジェクトに参画しています。
このプロジェクトは、大東島周辺の深海鍾乳洞に生息する生物相の調査、未記載種の発見を主な目的としています。
[採集場所]
南大東島および九州~パラオ海嶺北高鵬海山付近 水深 約 400~500m
[展示場所]
深海Ⅰ ~JAMSTECとの共同研究~
アカサンゴスナギンチャク属の一種
学名:
Corallizoanthus sp.
スナギンチャク目 センナリスナギンチャク科
大きさ:約 0.5cm
コブシガニ科の一種
学名:
Galilia petricola
十脚目コブシガニ科
大きさ:約 5cm
ツノコシオリエビ属の一種
学名:
Eumunida cf. balteipes
十脚目ワラエビ科
大きさ:約 5cm
ワモンヤドカリ属の一種
学名:
Ciliopagurus pacificus
十脚目ヤドカリ科
大きさ:約 3~7cm
イトアシカムリ属の一種
学名:
Paradynomene cf. tuberculata
十脚目トゲカイカムリ科
大きさ:約 3cm
2024年 4月27日~ 5月19日におこなわれた航海では、大東諸島周辺および九州-パラオ海嶺・北高鵬海山から未記載種を含む多数の生物を確認しました。
今回展示する生物は初めて採集されるものも多く、アカサンゴスナギンチャク属の一種は黄色いスナギンチャクの仲間で、未記載種です。ダメサンゴという八放サンゴ類の骨格を覆い尽くすように多数の個体が付着しており、とても鮮やかな黄色で、見ごたえがあります。
甲殻類は小さなものが中心ですが、中でもワモンヤドカリ属の一種は、紅白の縞々がとても美しく必見です。ダメサンゴの骨格に上っていることもあり、かわいい姿を見られるかもしれません。
深海調査をしているつもりで水槽をじっくり観察してみてください。
今回の展示個体はJAMSTECの海底広域研究船「かいめい」でおこなったKM24-03 LEG2航海で採集した生物です。
※短期間の展示となる可能性があります。ご了承ください。
本プロジェクトはオーシャンショット研究助成事業の助成を受けたものである。
2024年 4月27日(土)~ 5月19日(日)
D-ARK 航海のようすはこちら「フィールド調査」